第16回ステラジャム(国際ジャズオーケストラ・フェスティバル)は、大学27団体、中高7団体が出場。富士山麓河口湖ステラシアターにテーマ曲『スターブリッジ』が鳴り響き、今年もビッグバンドの祝祭が華やかに開催されました。
ノミニー7(総合点上位7団体)の1位と7位の差は、100点満点に換算すると10点。この10点の間に7団体がひしめいています。惜しくもノミニー7にエントリーされなかった8位のバンドと7位の差はわずかに0.75点です。ところが1位と2位の差は1.75点ありますから、今年のSTELLAR JAMチャンピオンK.M.P. NEW SOUND ORCHESTRAは、比較的大きなリードを獲得したと言えるでしょう。
じつは上記の「8位バンド」は自由曲でも8位、そして課題曲は5位に入っていますので、ノミニー7入賞まであと一歩だったことがわかります。また審査員別に総合得点を分析すると、ステラジャムチャンピオンを獲得したK.M.P. NEW SOUND ORCHESTRAに1位を付けたのは6名の審査員のうち5名。残る1名の審査員は、この「8位バンド」を1位として評価しているのも興味深いです。
昨年に続いてノミニー7に中高生バンド3団体が入賞しました。ステラジャム16回の歴史で、大学ジュニアバンドのレベルはめざましくアップしましたが、中高生もまた大学と対等に渡り合えるようになってきました。
進行、演出、聴衆とのコミュニケーションを総合的に組み立てる楽団が増えてきたのは喜ばしいです。ビッグバンドが「芸術」であり「エンターテイメント」でもあることを、ステラジャムではさらに磨き上げたいと思います。
今年はサンフランシスコからKyle Athayde氏がゲストとしてお越しくださいました。彼は作曲家であり、トランペット、ドラム、ビブラフォン、ピアノなどいくつもの楽器を演奏するマルチプレイヤーでもあります。今年は大初見大会の審査を引き受けてもらいました。来年の課題曲制作も依頼してあります。
ノミニー7は、順不同で以下の団体がノミネートされました。Royal Sounds Jazz Orchestra(青山学院大学)、Los Guaracheros、Light Music Society、KMP NEW SOUND ORCHESTRA、甲南ブラスアンサンブルKBE2026(甲南高等学校)、北陵ウインドアンサンブル(神奈川県立茅ヶ崎北陵高等学校)、Super Blue Birds(開成ジュニアアンサンブル)。多くのバンドがオリジナル楽曲を用意したり、それぞれにユニークな表現を探求しているのが印象的です。
ステラジャムの一貫した目標は「GET BETTER!」です。他者との比較ではなく、去年の自分から今年の自分へ、そして来年の自分へとステップアップをめざすことを重視します。6名の審査員が収録したリアルタイムコメントを聴き込んで、さらに他バンドへのコメントと聴き比べて、研究を重ねていただければ幸いです。
ステラジャム 3日目は富士急ハイランドへ会場を移し「JAZZ-Q」というフェスティバルを開催。リサとガスパールタウン噴水前、FUJIYAMA前の2箇所において22団体が演奏を披露する予定でした。ところが急な降雨によって、開始早々に中止が決定。残念でしたが今年の長雨では仕方ないですね。
GET BETTERの姿勢は出場者も、審査員も、我々運営スタッフも同じです。さらに洗練されたフェスティバルへと一緒に成長していきましょう。教育イベントとして、競技として、そしてエンターテインメントとして、これからも成長できれば幸いです。
総合プロデューサー 黒坂洋介